実は「易経」にも興味があって、ちょっとかじっています。
「易経」とは簡単に言えば“占い”ですが、いかがわしいものではなくて、儒教の四書五経のひとつにも数えられるレッキとした学問書。
君主が自らとその共同体の指針を求めるという、たいそうな性格のものなのです。
「易」は陰と陽の3つの組み合わせを8種類の自然現象に見立て、それを上下に重ね64種類の象(かたち)として、宇宙と人間のその時の状態を表わします。
それを「卦」と呼び、陰と陽を6つ選び出して来てその時の状態を見る、つまり「卦」を得るのが占いです。
まだまだ勉強不足なので、詳しい説明はそれくらいしか出来ないのですが…
アンクルは毎年の初めの3が日の間に、その年の世の動きと自分の周りを占う「易」をたてます。
そして、今年得た卦が<震為雷(しんいらい)>
その託宣(卦の解説)は、次のようなものでした。
<震為雷の時、通じる。雷が鳴り響くとビクビクと恐れ驚くが、治まると安心して笑い声が起こる。雷は百里四方に鳴り響いて驚かす。しかし、祭祀を行なう人は匙や酒などの祭器を驚いて落とすことはない>
この卦はカミナリおやじが大騒ぎしている姿です。でも、びっくり仰天するぐらい派手な割には内容や実力が伴っていない、時間がたてば笑い話になる程度のもの。
そう“泰山鳴動して鼠一匹”のたとえ通りです。何か問題が起きても、見た目ほど大したことはないので、自分を失わずに冷静沈着に対応すれば大事には至らないとされています。
こうしてみると、ズバリ今年も地震に悩まされる一年になるようですね。
でも、大きな被害をもたらすものではないと考えることが出来ます。
また世の仕組み、政治、経済面などでは、昨年の出来事を受けて、騒然とした雰囲気に包まれるだろうと考えられます。
威勢のいいことをまくし立てる人が現れたり、派手な動きがもてはやされたりするでしょうけど、それらは結局、毒にも薬にもならないハッタリに過ぎず、ということのようです。
さしずめ、大阪のあのハチャメチャ騒ぎも、いずれ“どげんかせんと知事”と同じく消えゆく運命にあるのでしょうかね?
そんな事には翻弄されず、地味であっても正しいあり方を求め続ける人は、大切な神の祭器を失ったりはしないと「易」は教えています。
アンクルの考える正しいあり方とは、グローバリズムからローカリズムへ、大規模から小規模へ、自給自足と地産地消への価値の転換、つまりは“心貧しい豊かさ”から“心豊かな貧しさ”に戻る勇気を持つことだと思います。
世の動きなどには惑わされず、それをずっと探って行きたいな、と思っています。
さて、本当のところがどうなるかは?…「当たるも八卦、当たらぬも八卦」…
だけど、ちなみに昨年得た卦は<沢風大過>
棟木が屋根の重さに耐え切れず軋んでいるギリギリの状態を表すことから、今までの仕組みが瀕死の状態だと明らかになることを示していました。
しかも、ご丁寧なことに風(木)の上に沢(水)があり、大きな水害をも予告していたのです。
あとで気づいて愕然としました。
その時点では、そんなことは想像すら出来なかったからです。